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会館落成記念講座

▼第三回「戌の満水」 
 同窓会館完成の教養講座として、4月7日(土)10時より、「戌の満水―千曲市・松代地区を中心に―」が開催された。講師は栗林秀夫氏(高19回卒。同窓会副会長)。寛保2(1742)年、に発生した千曲川大洪水(戌の満水)は、その流域に甚大な被害をもたらした。栗林氏は、その被害の具体的状況を語りながら、千曲市・松代地区に残る傷痕や慰霊碑などを紹介した。度重なる洪水の猛威と戦ってきた先人達の努力の歴史を熱っぽく語った。 
▼ 第四回「知って得する遺産分割」 
4月22日(土)10時より、「知って得する後見、遺言、遺産分割」が開催された。講師は柳澤修嗣氏(高25回卒。同窓会副会長)。「成年後見人制度」、「任意後見制度」、「遺言と遺産分割」という現代必須のテーマに沿って、財産管理、相続トラブル、そして遺産問題のさまざまな具体的事例が分かり易く語られた。 
 参加者からは、自分の抱える問題が次々と披歴され、柳澤氏がそれに一つ一つ丁寧に応える姿は、まさに教養講座にふさわしいものだった。 
(徳嵩芳夫) 
▼ 第五回「結婚相談の現状と課題」 
 5月20日(日)真新しい鳩陵会館にて、篠高同窓会結婚相談員代表の島田範子さんをお迎えして篠高での長年の結婚相談の経験をご講演いただき、その後、参加者18名で質疑応答、意見交換が熱心に行われました。 
 友人の子育てする姿を見て、30代後半になって慌てる方が多い。結婚に親は熱心であるが本人はなかなか意を示さない。女性の申込みが少なく、結婚成立は年4組ほど。大変だが若い男女のお役に立てたらと頑張っているとのお話でした。 
 近年の結婚観の変化や個人情報の扱い等々多くの課題を踏まえ、どのような結婚支援ができるのか、今後研究を重ねたい。 
(報告 副会長 高山吉富) 

鳩陵会館 並びに 多目的運動広場 落成式典を挙行

新同窓会館で平成三十年度総会開催
 平成 30年3月18日(日)、同窓会館「鳩陵会館」の落成を祝う式典が、3年前に完成していた多目的運動広場の完成と併せて挙行された。 
 式典は、宮坂裕子さん(高39回・バイオリン)と柳澤和恵さん(高 39回・ピアノ)の伴奏により、参加者90余名による校歌の斉唱で開式され、赤地憲一会長は、地権者の神尾房子様の格別なご理解、支部長・理事はじめ役員の協力、及び技術の粋を駆使して建設いただいた(株)春原木材様、長坂建設(株)様に深甚な謝意を述べた。
 
 来賓として出席された母校・森山弘之校長は、「生徒の勉学や研修の場としても教育活動の充実発展に繋がる。」と期待され、名誉会員の瀬在幸安氏(高1回)は「教育は一国の盛衰を左右する。会館建設は教育の蘊奥を究める一歩」、
また北澤俊美氏(8回)は「度々構想されながら実現しなかった事業が成し遂げられ心躍る思いがする。」と祝辞を述べられた。 
 施工会社代表の春原明氏、長坂広明氏、及び高額寄付者らに感謝状が贈られ、「会館名称コンテスト」に応募され、当選された塩谷美咲さん・橋詰いち歩さん(共に2年生)には特別賞(各5万円)が贈呈された。 

落成記念講座始まる 
 落成式典に続いて、会館の建設理念である「地域に開かれた諸事業により以て母校の一層の発展に寄与する」に基づき、第1回の記念講座が開講された。 
 宮崎和順名誉会長は「代数学の初歩―神秘律の証明」と題して専門性の高い講話をされた。また、折しも平成 24年度県下で初めてとなる「公立中高一貫」校に入学した生徒が卒業したことから、その卒業生の塚田龍虎君(東京大学文科一類進学予定)、普通科卒業の竹内恒旗君(群馬大医学部2年)、理数科卒業の中村毅君(東京大学博士課程3年)の3君により「屋代の学校文化を語る」と題する対談が行われた。 

定期総会
 平成30年度の総会は5月26日(土)午後新装となった同窓会館にて開催された。昨年度の事業(特に同窓会館建設とそれに関わる募金活動)報告、決算報告等が行われ、続いて今年度の事業計画、予算等が承認された。また、平成30年度の役員選任」の中で、新津知可子副会長の退任が了承され、当面の間女性副会長は空席となる。なお、新津氏は事務局の仕事については引き続いて担当する。
定期総会記念講座(講演) 
 定期総会の後、 名誉会員瀬在幸安氏(高1回)による記念講演が行われた〔写真〕。演題は「魂のふるさと屋代―一心臓外科医の思いと歩み」。長谷川五作先生との出会いに始まる高校時代の思い出から研鑽を積まれた留学時代、日本初の心臓移植、そして瑞宝大綬章まで、第一線で日本や世界の心臓外科の世界を牽引してこられた氏の業績が熱意の籠った言葉で語られた。 
 この講演会には長谷川五作先生の孫に当たる長谷川徹氏(高38回、長野市松代在住)も出席され、瀬在氏と「メンデルの法則」にまつわる秘話も披瀝された。なお、長谷川家に残されている五作先生の遺品の一部が同窓会に寄贈され、展示される運びとなった。

支部長歴任者へ感謝状 
 総会席上、二十九年度で退任された各支部長に、同窓会から感謝状と記念品(額縁)が贈られた。長年に亘り支部をまとめられ、組織の発展に寄与された各位に深甚なる敬意と感謝を申し上げます。 
(順不同・敬称略) 
支 部 お名前 (卒業回期) 
上 田 岡沢今朝仁 (高6回) 
埴 生 柳澤  純 (高13回) 
杭瀬下・新田 池田  均 (高14回) 
倉 科 原  勝栄 (高15回) 
稲荷山 山﨑 敏夫 (高9回) 
寺 尾 和田 正二 (高12回) 
川中島 飯田 洋一 (高13回) 


第 14 回 屋高フォーラム

 第14回「屋高フォーラム」は平成29年9月30日?午後一時より千曲市あんずホールにて開催された。司会は初々しさ溢れる放送同好会の6人の生徒。まず吹奏楽班・合唱班による校歌斉唱で幕が開き、続いて講演に入った。今回のフォーラムは、アカデミックな雰囲気の中にも芸術性溢れる構成。次第・概要は以下のとおり。
① 講演「放射能と核を科学する」
(松村大樹氏
―野沢
温泉中出身。高校第47回、東京大学理学部化学科卒・理学博士。現在は日本原子力研究開発機構・主任研究員)
② 屋高フォーラムオーケストラ(屋高OB・OG)による「アイネクライネナハトムジーク」演奏と音楽選択生徒90名による「ハレルヤ」、「大地讃頌」の合唱。指揮は本校音楽科教諭池内宏明氏(高校第33回)
③ 講演「がんの診断と治療―消化器外科を中心に―」
(柳沢直恵氏―坂城中出身。高校第59回、信州大学医学部卒。現在は長野日本赤十字病院消化器外科勤務)
 松村氏の誠実な人柄がひしひしと伝わる学術的な講演は、放射能が持つさまざまな可能性や人体への影響を解き明かしつつ、今後のエックス線研究の壮大な夢を抱かせてくれるものであった。
 また柳沢氏の、写真やイラストを多用した講演は、独特のユーモアを交えつつも、消化器のがんと日々向き合う医療現場の困難さ、厳しさをも分かり易く伝えてくれるものであった。
 そして、その二つの講演を繋いだオーケストラ演奏と大合唱は、フォーラム全体のアカデミックな雰囲気を盛り上げただけでなく、日々の授業や音楽活動の成果を発揮した素晴らしいものであった。
 講演会の後は「上山田ホテル」で講師・演奏者を囲んで楽しい懇親会が持たれた。

同窓会館の名称 「鳩陵会館」 に決定

 同窓会館の名称公募に当たり、10月の末までに112点の応募をいただき誠にありがとうございました。慎重審査の結果、以下のように決定しました。(敬称略)
特別賞「鳩陵会館」(2名)
 2年1組 塩谷 美咲
 2年4組 橋詰いち歩
アイディア記念賞
 「鳩友会館」・「悠鳩館」・「翔鳩会館」
 1年4組 恩田有佳子
 1年7組 近藤 理彦
 1年2組保護者 中條さをり
 職員 宮﨑 美裕
佳 作
 中学2年B組 寺島 綺乃

竣工の日を迎えて

吉 川 正 徳
(副会長・同窓会館建設委員長)
 多くの同窓生の善意に支えられながら同窓会館が竣工できますことは我々役員にとりましても大きな喜びであります。思えば平成26年度の定期総会の決定事項に基づき、平27年1月17日に第1回目の「同窓会館建設委員会」を開催、以来3年の年月を経ての竣工となりました。
 この間、建設用地の確保、建設に係る基本コンセプトの決定、募金の方法、基本設計、各種法規制の対応等々、多くの課題や手続きがありましたが、用地の提供者であります神尾房子様をはじめ多くの皆様のご尽力・ご協力により無事に乗りきれましたことに対し改めて感謝を申しあげる次第であります。
 会館の建設にあたりましては、募金額が不透明の中でいかに建設コストを抑えるか、機能面を含め屋代高等学校同窓会館にふさわしい建物にするか等々多くの課題もありましたが、設計・施工者である㈱春原木材の卓越した技術力で素晴らしい建物が完成しました。特に、建物全体に木材をふんだんに使用し、ぬくもりを感じさせる空間、シンボルとなる時計台、トラス構造が目に見える2階多目的ホールは同窓会館の一番の特徴であると思っております。
 会館の活用にあたりましては、同窓会活動の活性化の拠点として、また会員相互の交流の場としての活用はもとより、在校生支援の場として大いにご活用いただきたいと願っております。