活躍する同窓生

祝 創立100周年 わが青春を語る① 「初の女生徒です」

中条邦子(高5回)(元同窓会副会長・同窓会「マリーメイト鳩」役員)

 しなの鉄道「屋代高校前駅」から沢山の高校生・中学生が降りて来ます。そんな駅も、新幹線も高速道路も全く無かった時代のことを書かせていただきます。
 私は昭和25年4月に創立以来初めての女生徒として入学しました。式の当日、多数の上級生が教室の窓から顔を出し、大声で迎えて下さいました。ビックリです。式では女子の一人が堂々と宣誓をしました。
 授業は移動教室で受講。国語、社会、数学、理科、英語、体育、芸術(美・書・音)。私達女子は前方の席に塊となっていました。いつもいつも一緒にいました。休み時間も、トイレに行く時も「ひとかたまり」でした。
 班活動は庭球班。プールの隣にコンクリートのコートがあり、そこで練習しました。長野の城山での対外試合にも出ました。文化班では英会話などもしました。伝統ある「全校マラソン」―距離の差はありましたが、女子は屋代の街を走りました。生家の前を走り、家人の応援も受けました。
 文化祭には食堂のお給仕をしたり、演劇班からはひっぱりダコでした。演目は菊池寛の「父帰る」。圧巻との由。
 入学時8名だった女子は、二年生になった時には、転校や退学もあって6名になっていました。でも、先生方や生徒の皆様は本当に親切で紳士でいらっしゃいました。屋代の生徒でよかった、と思いました。
 卒業と同時に、学校図書館が開設され、私はそこに勤めさせていただきました。また、隣に同窓会の部屋ができ、お手伝いもしました。遠い昔の物語です。
 現在は「今の私にできること」は、と考え、同窓会の《結婚相談》のお仕事をさせていただいております。